良くあるご相談、「予算がないから柔軟に」

2017.08.28

過去を振り返る中で何度か遭遇したケースを、テーマごとにピックアップして整理していく。今回も、仮面ライターにできる対応方法も併せてアウトプットしてみる。

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予算がないから、柔軟に対応して欲しい

これも、割と相談されやすい項目。相場が分からなかったり、余裕がないなりに小さく投資をして回収をしていきたいという方の場合、こういうジャブ的なご相談を切り出されることもある。ただ、案外これが対応しにくい。

きちんとした制作会社や、広告、ブランディングとして業務を確立させている「確かな所」にお願いすると、まずまず値段は下げ切らない。個人のクリエイターに行くと費用を抑えられても、出来上がりはイマイチなものになりやすい。個人でも高いクオリティで仕事をしてくれる所だと、需要と供給の関係でやっぱり高くなる。

短期的な視点では、安く作るというのは不可能ではないものの、作ったものが役に立つレベルかどうか、出来上がったものがビジネスにプラスに働くレベルになっているかは、疑問符がついてしまう。そうすると、費用対効果では決して安く出来上がったとは言いがたく、本当に得たかったものは得られない結末が待っている。

大前提:必要な金額は変わらない

対応策を語る前に、作る側としての考えをいくつか出していくと、まずはコレ。いかに初期費用を抑えようとも、結局は運用しながらの底上げが必要だったり、SNSの利活用なり、Web広告なりへの予算投入も必要になったり、他のツールを使う必要が出てきたり。デザインやライティングを後回しにしてとりあえずリリースしてみても、「埋もれないサイト」にしながら「ビジネスにおいても役にたつサイト」を作ろうとすると、かかる総額は目に見えないコストも含めて大して変わらない、ような気がする。

欲しいリターンが一緒なら、かけるコストも一緒になる。小さな投資では小さな可能性しか掴み取れない。結局の所、初期費用を抑えて細く長くコストをかけていくか、最初に一定の金額を投じてから、リリース後に少しコストをかけるか。それぐらいの違いしかない。

Webサイト制作の費用はほぼ人材(=スキル)

柔軟に対応を求めるのが難しい理由と、必要になる金額がほぼ一緒になる理由がコレ。結局、当時なくてはいけないスキルやノウハウというのはどのサイトでも大して変わらない。ただ、どの企業でも保有している人材には限りがあり、同じ職種、同じ方向のスキルの持ち主であってもレベルが違えば、かかるコストも当然変わってくる。

企業の規模が大きければ、その分投じられる人員は増え、手厚いサービスを提供してくれるけど、小さなデザイン会社なんかに発注をかけると、常駐している人材だけではできない領域や不得意な領域もあり、提供できるメニューには基本的に限りがある。予算がないからと言われても、そのメニューを簡単に変えることは難しく、「心意気」で対応してくれることはあっても、範囲は高が知れている。

沢山のクリエイターや専門職を抱えている会社の場合は、ワークフローやキャッシュフローがしっかり出来上がっていて、ビジネスとしてきちんとしているために、柔軟な対応を求めたくてもやはり無理がある。そういった部分の甘い個人クリエイターに向かうと、基本的に色んなことに対応できるだけのスキル、十分な能力を備えていないことがあり、やはり予算がないからと柔軟な対応を求めるのは難しくなる。

予算が高くなるのは、「見栄え」と「企画や戦略」

デザインを得意としない人間だから、どうしても外注になってしまうことも併せて語ってしまうのだけれども、見栄えを良くしようとすればするほど、基本的には高くなる。しっかりしたシステムを作ろうとしたり、アプリも併せてリリースしたりしようとすると、やっぱり高くなる。

あとはやはり、オペレーション、「指示書を作って作業をしてもらうだけ」の要素なら単価を下げやすいものの、相手に相談にのってもらったり、考えをまとめてもらうような「マーケティング」や「サイト構成」、文章や見栄えの専門家が入ってくると高くなる。単純な作業から、知識や知恵、経験が必要になってくる領域の業務は単価を下げることが難しい。

ビジネスとしてしっかり対応していると、値下げには応じにくい

「Webサイト制作」を生業に、「それで飯を食っている」とか、「それがビジネスだ」という方に相談にいってしまうと、やっぱり値下げには応じてもらいにくい。そういった方の方が信頼しやすいし、信用もあるもののどうしても「お金」の話を脇に置いて、対応をしてもらうというのは難しい。

「作ること」を目的から手段に変えて、予算のかけ方を柔軟にする

やはり、「予算がない」となると「役に立つもの」を作るのは難しい。色んな人材をかき集めて、少ない予算なりに「良いもの」を作ることも難しければ、作って入金したら「金の切れ目が縁の切れ目」と冷たい対応をされるのも仕方がないのか。必ずしもそうではないんじゃないかと、手探りながら形にしようとしているのが、こちらのやり方。

「Webサイトを作ろう」、「欲しいものを作って欲しい」と作ることを目的に据えてしまったり、納品することをゴールに設定してしまうと、どうしてもカッチリしたやり方で対応せざるを得なくなり、契約的にも「完成すること」が主の「請負」になりがち。予算を抑えつつ、必要なものを見出しながらご提供するには、これでは難しい。

また、昨今の時代の変化も踏まえると、企画会議に時間を割いて、作る工程で時間を割いて、合間に仕様の変更を繰り返して納期間近に「ああでもない、こうでもない」と修正要望をいただいてしまうのも、作る側にも発注する側にも負担になっていく。

だからあえて、「キッチリ作らない」を目指してみる。「納品」をゴールにせず、「試作品」を作ることからスタートして、ゴールは決めずに延々とブラッシュアップをかけ続けてもらう形。悪い言い方をすれば、「形にしながら、ダラダラ作りませんか?」。そうすると、予算のかけ方は意外と柔軟にコントロールできる。

ただ、上でも記述した通り、デザインや写真に関しては基本的に外注になってしまうので、そこの予算は抑えにくい。また、「設計からオーダーメイド」で作ってしまうのも難しい。まずはテンプレートでパターンオーダー、デザイン的な部分はスタンダードな見栄え、写真に関しては素人でも撮れそうな写真を仮に当てはめて、先に文章やサイトの構成を固める手法をご用意している。

どんな形になっているのか、どんな文章になっているのか、どんな要素が必要になっていくのかを、実際のWebサイトとして見ていただきながら、「ああでもないこうでもない」と注文してもらう。ただ、大きな方針転換は避けていただいて、思考の先鋭化、考えていることのブラッシュアップを先にクリアいただければと思っている。

テンプレートである程度作ったのち、伝えたいことの方向性や見せたいことの方向性が固まってから、デザイン的な部分に予算をかけていけば、仮面ライター一人だけの金額である程度のところまでは対応可能、というのがご用意できるやり方。

幸か不幸か、器用貧乏なことと文章関係には多少強いこと、コーディングやCMSのカスタマイズは多少なりともやってきた経験もあり、あとはマーケティング的な部分やデザイン的な部分、運用時のサポートの部分を手厚くしさえすれば大抵のことはできてしまう人材だからこその、柔軟な対応。まぁ、「きちんとしたビジネスとしてWebサイト制作をやっていない」、お金にガッツいていない部分もプラスに働く? お人好しが過ぎて苦労することもしばしばですが、それで生み出されるWebサイトのクオリティが少しでも上がるのなら、それで構わないとも思っている。

予算がなくても、お気軽にご相談ください

Webサイト制作を請負ではなく「委託」という形で受任し、「生み出されるものに対する予算」から「担当する人間に対する予算」に切り替えることで予算の抑制を図っています。また、「いつまで」という期間も特に縛ることなく、作りかけのものでもいつでも権限を譲渡できる形で体制を作っています。(ただし、ドメイン代、サーバ代は実費)

作った後もアクセス解析や修正要望などをいただきながら、「役に立つサイト」へ高めていく努力も惜しまないつもりです。早期にリリースして、少しでも早く利益を回収していただく、その上で再投資していただくということを念頭に、サイトもビジネスも大きくしていくサポートができればと思っています。

これまでと同様、料金体系等や契約の流れについてはまた近々整理してご案内します。また、一方で悶々としながらどううち出そうか迷っているところもありますので、ご意見やアイディアなどお持ちの方がいらっしゃれば、そちらもまたお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2017.08.28

2018.04.29

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