ただWebサイトを作るだけでは、経済には貢献しない?

2017.09.11

DMOの調査から辿り着いた、「日本の未来を考える勉強会」の動画。改めて色々勉強しながら、経済とはなんぞや、社会に広がっている問題とはなんぞやと考え始めて、なんとなく見えてきたことをアウトプットしてみる。

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「日本の未来を考える勉強会」を起点に色々考えた

DMOの調査からシンポジウムの動画に辿り着き、関連動画で「日本の未来を考える勉強会」の動画に辿り着く。最初は「あ、三橋さんだ」と思っていた程度だったのだけれども、全ての動画を大掴みに見て、出ていた人たちの著書から経済について改めて学ぶ長い旅に入ってしまった。色んな角度から思考を練ってみるものの、とりあえず言えそうなのは標題なのかな、と。

ちなみに、標題の話も以下の話も、自分自身の力不足も合わせたお話のつもり。自分もきっちり貢献できていないなという大前提がある上での、自戒も込めたお話。

この20年ぐらい、実質賃金が上がっていない

1997年にピークを迎えて以来、微妙な増減を繰り返しながらも基本的には下降してきている実質賃金。消費税の増税や緊縮財政によるデフレという大きな影響があるんだけれども、その間に育ったはずの新しい手段、「IT」や「Web」というのはこの流れに対して竿を差すだけの力は無かったらしい。

「誰かの消費」は「誰かの所得」と考えると、そう難しい話でもないわな、と。「IT」や「Web」を導入する、あるいはシステムを刷新させるときは基本的に「コストダウンできますよ」というトークをしていたような気がする。コストダウンすると当然、「誰かの消費」は減る。そうすると、「誰かの所得」も減る。

おまけに、「IT」や「Web」という「いわゆるビット経済」は「フリーミアム」、一見無料に見える経済との親和性が高い。あのグーグルですら、利用者から大々的にお金を巻き上げることなく、「広告費」という形で利益を上げている。オープンソースや無料のソフトなども出回り、開発に必要なコストはどんどん下がっていく。

そこに加えて、非正規雇用の拡大、クラウド的な分業、アウトソース化も拍車をかける。フリーランスという形でコストダウンをかけたり、派遣やクラウド活用で人件費はより一層安くしていける。ましてや自分達で「誰でも使えるxx講座」みたいなことをやり始めてしまうと、もっとコストは下がってしまう。

新自由主義的な発想で規制を緩和し、どんどん新規参入しやすい土壌を築き、非熟練労働者でも似たような仕事のできる状態を作って、難民受け入れを拡大していくと、グローバリズム化によるコストダウンの波に飲まれていって、実質賃金はますます上昇しにくい。デフレから脱却しようと思っても、今までの考え方でITやWebの利活用を図るだけでは難しいのかなぁ、という印象。

返済能力の向上にも、あんまり役に立ってない?

「借り手の返済能力」があれば、銀行は貸し出すことができて、銀行預金を増やすことができる。逆に言えば、「借り手の返済能力」を上げることができていなければ、銀行は新しく貸し出せない。銀行預金が増えないと、実体経済は上向かず、実質賃金の上昇にも結びつかない。

「デフレ」という現象に対してあまり竿を差せていないということは、その辺りに対してもあまり活躍が出来ていない可能性が高いのではないか、と。狭い範囲でパイの奪い合いは制覇できていたとしても、結局は似たようなジャンルにいた目移りのしやすい顧客が移ってきただけ。定着をさせようにも、「たまたま」流れてきた可能性も高く、狙い澄ました施策を打っても外れる可能性が十二分にある。

結局のところ、「Webで集客しませんか?」とか「SNSで集客」とか、「Web広告」とか言いながら、全体的には何の役にも立っていない? それもそのはず、考え方を「新自由主義」とか「供給サイドの都合」に置いたまま新しいことをやったとしても、響かせるものは何も変わらない。大多数の消費者の中に、急に新しい欲求が生まれるとも思えないので、似たような選択肢の中での競り合いを制することができるかどうかが鍵になる。

もっと言えば、インターネットを普段使いしない日本国民が半数近く存在している。まだまだ、紙媒体やテレビなどのメディアが強く、「インターネットを使う」ということがきちんと普及しているとは思えない。その辺りに対して、「誰かがやってくれる」とほったらかしにした状態で、「その上で何かやる」部分だけ上手くなって見せても、「パイの奪い合い」以上の何かにはならない。

「顧客の返済能力」を向上させるべく、「今までの理論」に基づいて小手先の新しいことをやって見せても、短期的な利益を上げるにとどまって、中長期的な顧客開拓にまでは至れない。定着させたい顧客と、流れ着く顧客とがズレているからで、そのブランド、その商品をわざわざ「好き好んで」買ってくれたとは限らないのに、そこに向けてターゲティングして、マーケティング施策を打っちゃうもんだから当たるはずもない、と。

色々、組み直さないと「借り手の返済能力」にも寄与できなければ、自分自身に直結する「実質賃金の上昇」や「デフレからの脱却」に対して、ミクロ的な貢献というのは難しいままなのかなぁというのが、ざっくり考えたこと。

とりあえず、「デマンドサイド」で組み直そう

「実績があります」と言ったって、デフレからの脱却に何にも貢献できないし、返済能力の向上にも寄与してこなかった事業者が大半。商材や見せ方、資金によってはパイの奪い合いを制することができる業者がチラホラ。そこに新しく手を挙げてみても、上手くいかないと思っていただいた方がよろしいかと。

短期的な利益を追いかけるところ、供給サイド、顧客サイドの伝えたいことを100%実現しようとしてくれているところは避けた方が無難? これからは、需要サイド、エンドユーザーサイドが伝えて欲しいことを一緒に考えてくれるところと組んだ方がいいんじゃないかと。

とはいえ、短期的な利益も諦めることなく、しっかり中長期的な利益を上げ続けられるところなんて、早々ないんですよね。簡単にできないから、皆さんお困りなわけで。それでも、デマンドサイド、需要側から見れば「やって欲しいこと」はそう難しいことでもないんじゃないかなぁとも思っていたりして。

やるべきことをしっかり見定めて、これからの時代に通用していきそうなやり方、それから今までの時代に通用してきたであろう術を、なんとかして提供できないかとか、どうやって実証していこうかとか、グズグズ考えながら今に至ってます。

もし何かお役に立てそうなことがあれば、お声掛けいただければ幸いです。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2017.09.11

2017.09.11

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