レント・シーカーと地下経済と。道徳を欠いた欲望が危ない?

2017.09.12

「日本の未来を考える勉強会」の動画やら、図書館巡りの最中に出会った「竹中平蔵」というキーワードや「経済ヤクザ」、「企業舎弟」という言葉。なんとなくそっち方面の書籍も追いかけてみて、考えたことをアウトプットしていく。

この記事は 約 5 分で読めます。

デフレをもたらしたのは、竹中平蔵?

「日本の未来を考える勉強会」の第6回で、三橋氏が明言していて遅まきながらショックを受けたのが、竹中平蔵氏のお話。新自由主義に染まった人たちに手綱を渡して、デフレ期にやってはいけない諸々の規制緩和をやらせてしまった。その結果、郵政は民営化するし、非正規雇用は拡大しやすい路線に変わった。

誰かの消費は、誰かの所得。政府の消費は、誰かの所得。そうすると、公務員の削減はもちろん、人員削減によるリストラや、コストダウンを主目的にしたアウトソーシング、外注というのも「誰かの消費」を減らすことにつながる。誰かの消費を減らせば、誰かの所得も減る。誰かの所得が減れば、その人が使うであろう「消費」の枠も小さくなってしまう、と。

一方で、規制を緩和したり政策の決定に関与することで利益を上げる人たちもいる。そういう人たちを、レント・シーカー、政商と呼ぶらしい。全てとは言わないものの、規制を取っ払って「安くなる」タイプの政策は、莫大な利益を上げる少数の人たちと不利益を被る多数の人を生み出すことにつながる。問題が表面化している某配送会社の問題も、ブラックだなんだと言われる某居酒屋チェーンやファーストフードチェーンも、太陽光絡みや電力自由化なんかも、気が付きにくいところで自分たちの首を絞めている要因、なのかもしれない。

「IT」の周辺も、怪しい匂いがする模様

一橋文哉氏の書籍を追いかけていくと、ライブドアの話題やサイバーエージェントの某氏の名前なんかがチラホラ見えてくる。他の方の関連の書籍やら、地下経済方面(?)やら社会病理関連の書籍も見ていくと、「IT」と「そっち方面」の半信半疑な話も色々と出てくる。

昨今の起業ブーム、スタートアップやベンチャーのIPOブーム、クラウドファンディングやらシェアリングエコノミーやらの話題も見かけるけれども、その裏にありそうな地下経済、地下水脈の影響も何となく鼻先で感じてしまう。

起業の中でも、真新しい「IT」や「Webサービス」絡みのものは、ほぼ「金融商品」状態なのかな、と。取り扱っている商品の中身が素晴らしいからとか、理念が素晴らしいからとかではなく「とりあえずのバイアウト」を目指して、大きなお金を作るための手段として起業をしているケースは、ほぼ「金融商品」と。

芸能に近いところや、メディアに近いところも金融商品、金融経済の一角? 半ばアイドル的な著名人、実績以上に評価されていそうなインフルエンサーの一部も、よくよく匂いを嗅いで行くと怪しい匂いを感じたりはする。

スタートアップ企業やベンチャー企業の資金繰りをサポートするのに地下水脈が入り込んでいるケースがあったり、上場後を絡めた仕手戦でシノギに利用されたり、足のつきにくい場所で資金洗浄に利用されたり。お金に直結しやすい領域だからか、道徳を欠いた商売もしやすいからなのか、「IT」や「Web」というキーワードの周辺で展開される「美味しい話」には危うさがついて回る気がする。

「グローバリズム」で恩恵を受けている人も怪しく思える

「パナマペーパー」絡みの話題を追いかけるまでもなく、「グローバリズム」に展開しやすい企業というのは、思ったほど税金を納めていない。莫大な利益を上げているにも関わらず、チートやズルに近い手を使って、資金を上手く逃している人たちもいる。

「ズルに近い」といえば、商品自体の価値に見合わない利益を上げている人たちも、どうしても眉唾で見ざるを得ない。近年だと「水素水」とか、「いわゆるYoutuber」とか。価値が怪しい情報商材、中身があるようでよく分からないセミナーで稼いでいる人たちも、ちょっと怪しく思えてしまう。

商品の価値に見合うだけの利益を、誠実にマーケティングして利益を上げているなら問題はない。しかし、虚偽に近い見せ方をしたり、芸能やマスメディアを使って価値を誤魔化している商売なのであれば、あんまり関心できないなぁと。

利益を上げた分、きちんと納税してくれていれば何の問題もないのだけれども、この手の人たちは頭が回る。「えっ」と思うぐらい安い税金しか払っていなかったり、いつの間にか地下水脈に資金が流れてしまって、「どれだけ稼いだか」が追いかけにくくなっているというのも、なくはない?

そうすると、「誰かの消費」はどこかで霧散してしまって、実体経済の中に戻ってこなくなってしまう。「いつか所得になる」と思って出した「消費」が消える。どこかで国家やコミュニティの維持につながると思った「消費」や「行動」が、実はどこかに消えていく。これでは中々経世済民にはつながっていかない。

経済も国家も、みんなで守らないと崩壊する

新自由主義が正しいんだと、デフレ化やデフレを脱却しようという局面でやたらと規制緩和を求めるのも良くないし、金融経済に直結する領域や芸能、メディアだけで完結する領域にお金をつぎ込むのも、多分良くはならない。

本当に価値のあるものには、きちんとお金を出す。価値のないものは極力排除する。金融経済を重視するのではなく、実体経済、ミクロのやりとり、目の前のやりとりを大事にする。理性、道徳を失わずに、目先に利益と同時に全体の利益も考えていく。そうしないと、いつか全部が崩壊していくことになる。

レント・シーカーや地下経済が怖いのは、「(理性を伴わない)お金の力」をたっぷり持っていること。彼らに暴れられてしまえば、力のない弱い人たちはいいようにやられてしまう。力だけが全て、手中に収めているお金だけが全てだという世の中になってしまうと、みんなが幸せな世の中なんてやってこない。

レント・シーカーに騙されない。地下経済に警戒する。目先の利益に囚われて、美味しい話、お金に直結しそうな話題に乗っていかない。頑張らなくても利益が出せる分野にも近づいていかない。先行者利益が全て、利に聡い人が全てなジャンルも遠ざかることをお勧めしたい。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2017.09.12

2017.09.12

Loading...
Facebook Messenger for Wordpress