なぜ、「マーケティング」に取り組むのか

2018.05.21

「マーケティングとは何か」をまとめたので、「なぜそれをやるのか」、「どんな意義があるのか」も独自解釈強めでまとめてみます。前回と今回とで、マーケティングとは何か、何故やるのかが少しでも伝われば幸いです。

この記事は 約 7 分で読めます。

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コンテンツマーケティングの話をする前に、まだまだ「マーケティング」の話をしておかないとその「価値」や「なぜやるのか」が腑に落ちないと思うので、今回もマーケティング関係初学の方には大変申し訳ないのですが、独自解釈強めでお伝えしていきます。

なお、本講座を読み進める前に、コレまでの講座を押さえておいていただけるとご理解いただきやすいかと思います。

上記講座をお読みいただいているという前提で、今回の講座を進めていきます。

Q.なぜ、「マーケティング」に取り組むのか。

A.「利益」を上げるため。

正確に言えば、その商品やサービスを取り扱っている企業、ブランドを存続させるための「利益」を上げるため。もう少し長い目で見ると、利益を上げ続けやすい環境を作るため、安定して利益幅を拡大し続けるために、マーケティングに取り組むのだと考えています。

巷にあるマーケティングの解説本では、「売上を上げるため」や「売るため」と書いてあるのが一般的だと思います。しかし、「売上を上げるため」や「売るため」だけであれば、わざわざ面倒なマーケティングに取り組む必要はありません。人海戦術で優秀な営業マンに頼れば済む話ですし、巨額の費用を投じて名のある広告代理店に広告を作ってもらえばある程度の目標は達成できるでしょう。政財界の著名人や芸能人にお墨付きをもらったり、有力な人脈を持っている人の力を借りて売り上げてもらうのもいいでしょう。

どの手法を取っても「売上」は上がりますが、十分な「利益」が手元に残っているかどうかは疑問が残ります。また、一回、もしくは数回は有効な手法であっても、永続的に効果が上がり続けるとは限りません。

アウトソースに頼らず、自社で完結しても同じ話。営業力や広告力、人脈や政治力だけで売上を上げ続けても、毎回それなりの費用と努力(=人的コスト)を投じ続けなければなりません。売上を上げても、利益が逼迫されてしまえば企業やブランドは維持できなくなります。これは、企業の大小は問わずに起こるので、資金に体力のある企業であってもやり方を間違えればあっという間に潰れます。リソースの少ない企業であれば、「言わずもがな」でしょう。

話がかなり脇道に逸れたので、もう一度整理すると、「なぜ、マーケティングに取り組むのか」、それは「利益を上げるため」です。「売上」ではなく「利益」、それもその企業やブランドを存続させるために利益を上げるためです。ここで密かに重要なのは、買い手の利益、長期的な市場の利益も上げていること。売り手だけでなく、自他共栄、そして社会も繁栄することを目指したいものです。

「売上」を上げるためのマーケティングはダメなのか?

売上を追い過ぎると、自分を売るハメになりやすいので、避けた方がいい。

売上を分解すると、利益 + 経費(コスト)。利益が小さくてもコストが大きければ売上を大きくすることができます。大量の人件費を投じて営業をかける、巨額の費用で広告を出す、いずれも売上は上がるでしょうが、利益も同時に大きくなるとは限りません。体力のない企業が利益が出にくい取り組みを続けるのは得策だとは思えません。

また、営業的に売上を上げやすい商品や、広告屋的に売上を上げやすい売り方もあるかと思いますが、これも買い手は望んだとしても、売り手が売っていきたいもの、利益が十分に確保された商材とは限りません。むしろ、無理な売り方になりやすく、また再販しても旨味があまりありません。

もし、マーケティングに取り組んでいるのであれば、売りやすい商品と利益を上げやすい商品とで役割を分担するなり、既存顧客向けに利益を出しやすい商品を案内するということもできますが、そう言ったマーケティング戦略、経営戦略抜きに上記のような取り組みを続けるのであれば、だんだん「自社らしさ」を失って行ってしまい、「どこかで見た商品やサービスを取り扱う売り手」となって消耗戦へ引きずり込まれるでしょう。

そういう状況を避けるために、売上を上げるためにマーケティングに取り組むのではなく、利益を上げるためにマーケティングに取り組んでいただきたいと考えています。

マーケティングの目的は、「コスト」や「抵抗」を減らすこと

マーケティングとは、売り手や買い手、市場に対する工夫や調整のこと

マーケティングに取り組む理由は、利益を上げるためでしたが、マーケティングに取り組む目的は、工夫や調整を通じて「コスト」や「抵抗」を減らすことです。営業をかける前に、広告を出す前に、商品やサービスを開発する前に、マーケティングを行うと、それぞれの動きが(比較的)スムーズになり、マーケティングをしないままに比べると、利益を上げやすくなります。

例えば、売り手(自分)に対して「工夫や調整」をかけるなら、単に「いい商品を作ればいい」とはならず、「買い手が求めているのは何か」を調べたり、「市場に足りないもの、問題になっているものは何か」を検討した上で、経営理念を実現するために「自社が売りたい商品やサービス」を生み出すことになるでしょう。
既存の商品やサービスであっても、買い手目線や市場目線で「改良した方がいいところ」を見つけられるでしょうし、「自社らしさとは」を盛り込んだ商品やサービス、コンセプトやメッセージ性がはっきりした「他社にないもの」を作ることができるでしょう。

買い手(相手)に対して「工夫や調整」をかけるなら、「自社のこと」や「商品やサービスのこと」を理解してもらうための情報発信に取り組んだり、どんな相手に受け入れられるのか、相手はどんなことで困っているのか、どんなメッセージなら深く刺さるのかを分析して、自社の立ち居振る舞いやメッセージを見直すこともできるでしょう。

市場(社会や世間)に対して「工夫や調整」をかけるなら、「受け入れられやすい伝え方や打ち出し方」を調べてみたり、全く新しい商品やサービスであれば、どんな社会を実現できるのかを訴えかけたり、どんなイメージを伝えれば分かってもらえるのか、試行錯誤することだってできるでしょう。

そのままでは売れにくい「良い商品」を多額の営業費をかけて売る。あるいは、買い手の「断る理由」を十分に小さくしないまま多額の広告費をかける。競合他社や他の選択肢に比べて知名度や信用性を高めないまま、市場に訴えかけてみる。どれも、ほんの少し工夫するだけで結果が大きく変わります。この工夫を惜しんで延々と辛い努力を続けるか、ちょっとだけ工夫して先々の苦労を少なくするか、どちらが望ましいかはお分かりいただけるでしょう。

マーケティングは自立(律)と生存の切り札

無理せず、依存せずに長生きするならマーケティングが不可欠

自分らしさ、自社らしさを捨てずに実現したい理念を追いかける、社会の公器となり続けるには、マーケティング = 「工夫や調整」が欠かせません。自分勝手に売上を上げる企業も、社会のことを顧みないサービスもいつか必ず淘汰されます。相手や運に依存してしまうと、自分らしさは棚に上げて、自分らしくない無理を強いられるでしょう。自分らしくない時間が続けば、自分にしかできなかった理想は実現せずに終わります。

古参や今の強者がずっと強いのも不健全ですし、そういった人たちの顔色を伺って新参者や弱者がおもねるのも健全とは言い難いでしょう。どこかで似たようなものばかりが溢れるようなら、欲しいものはなくなるでしょう。

そういったことをしたくないから、事業を立ち上げたり、独立したりしているはずです。そうであるなら、自分らしさ、自社らしさを捨てずに、工夫して長生きしてみませんか? お客様のため、社会のために、「存続し続けること」はプラスになるはずです。

「あなたに存続して欲しい」という想いを受け止める。「御社の理念を実現して欲しい」と買ってもらう。それをずーっと繰り返すには、あるいは拡大し続けるには、工夫し続けること、調整し続けることが不可欠です。

変わり種のまま、他とは違う存在として在り続けるために。多様性を生かしたまま未来へ辿り着くために、マーケティングを活用してもらいたいと考えています。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2018.05.21

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