アクセス解析と想定シナリオの検証について

2018.06.01

コンテンツのおおよそのリストアップもできたので、本腰を入れてコンテンツを作っていきたいのですが、その前に大事な検証作業も実施しておきましょう。ここまでに打ち立てたペルソナや、想定しているシナリオが本当に実情を捉えているのか、データで確かめてみましょう。

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思いつきやすいペルソナから打ち立てて、コンテンツの候補をピックアップしたので、あとはコンテンツを作るだけ。端的に言えば、「書くだけ」なんですが、本当にそれで効果が上がるのかどうか、狙っているペルソナに突き刺さるのかどうか、仮説検証を挟んでみましょう。その具体的な意義、解説に入る前に、これまでの流れも踏まえておいた方がわかりやすいかと思うので、以下も是非ご覧ください。

■ コレまでの講座

机上の空論を一人歩きさせないように

データも見ながら検証しよう

前々回の記事でGoogleアナリティクスを見たコンテンツリストの作り方を解説しましたが、その時にも「想定したペルソナとシナリオが合致しているかどうかを検証しよう」と軽く触れました。前々回はかなりポイントを絞ったところしかお伝えしていませんでしたが、Googleアナリティクスを上手に活用すれば、もっと多くのデータ、より詳細な検証のための情報収拾も可能になります。(本講座は、「コンテンツマーケティング基礎」なので、Googleアナリティクスやサーチコンソールの具体的な使い方にはあまり深入りしません)

ペルソナを作ったり、ペルソナが選択しそうなシナリオを作ったりしましょうとお伝えしてきましたが、コレまで作ってきたものは、飽くまでも「それらしい架空のイメージ」。本当にそれが当てはまっているかどうかを、データを見ながら確かめるようにしてください。

特に確かめたいのは、実際のアクセスとペルソナの生活サイクル

アクセスの経路や、どれぐらい見てくれているのかとか、滞在時間はどれぐらいだとか、どんなキーワードで検索してきているのかもじっくり見たいところですが、コンテンツマーケティング的に、ペルソナを活用したマーケティングを仕掛ける側的には、実際のアクセスの痕跡と自分たちが組み上げたペルソナや、ペルソナが選択しそうなシナリオ、勝手に空想した生活サイクルとが合致しているかどうかを見て欲しいと思います。

だいたい何曜日の何時頃にアクセスしてきているのか。もし、SNSのアカウントでも分析ツールがご覧になれるのであれば、そちらも合わせて確認していただいて、思っていたような時間帯、想定していたような曜日で接点を持たれているかどうか、リアクションしてくれているかどうかを丁寧に確かめるようにしてください。

なぜ、そこを確かめるのか。そこが一番合致させにくいから、です。また、そこさえ合致していれば、他は多少外れていようとも、ある程度の施策は効果を発揮する可能性が高いからです。想定したペルソナの精度が低ければ、簡単には合致しません。再現性の低いアクセスが多ければ、仮説のシナリオが間違っている可能性が出てきます。たまたまのアクセス、比率的にとても低い度合いで仮説に合致する結果が出ていたとしても、それはマグレ当たりなのかどうかを確かめることが難しいでしょう。着実に自分たちの考えたことが合っていると確証に近いものが得られるまでは、自分たちに都合のいいデータが得られていても、信用しすぎないようにするのも、大事なポイントです。

「ユーザー情報」はペルソナに逆輸入する

ペルソナで組み立てていた以上に、幅のあるユーザーアクセスがあるかと思います。年齢層や住んでいる地域、あるいは利用しているパソコンやスマートフォンの種類、画面のサイズなど。上記の問題はどうやらクリアされていそうだ、概ね間違いのないペルソナ、生活サイクルを想定できていると判断された時に限りますが、ここで判明する「バラツキのあるデータ」はほぼそのまま、想定できていなかったペルソナ、あるいは本来はペルソナでカバーできる幅、ということになります。

上の生活サイクルやシナリオが合致するかどうかも、試しにやって見ないと分からないことですが、それ以上にユーザー像のバラツキや、想定外にリアクションというのは、本当に想定できないものです。データを取って見ないと分からないということは、データをとってわかったのであれば、それを逆にペルソナの構築であったり、類似ではあるけれども別のペルソナを立ち上げることに使うなどして、有効利用した方が賢明ではないでしょうか。

自分たちが思いもしてなかったところに、理想の顧客が存在している可能性がある。コレからしっかり接点を持っていけば、今まで開拓できていなかった見込み顧客とお近付きになれるかもしれない。そういう可能性を秘めたデータの集まりになりますので、是非コレは大事に活用して、ペルソナの見直しなり、微調整なりに役立てるようにしてください。

集団で計画を盲信するのは危険

正しくない選択肢を選んでいたら、早めの軌道修正が要る

余談にはなりますが、複数人で一つの計画を追いかける時には、本当にその計画が正しいのかどうか、選んだ指針が正しいのかどうかは、慎重すぎるぐらい慎重に検証する、運用する方がいいと思っています。人数が多ければ多いほど計画の進展スピードは上がりますし、巻き込める人数が多い計画となると、その根っこにある理念やパワーというのも相応に大きいものになります。そうすると、冷静に見守るというよりは、熱狂的に、時に宗教的というか、盲目的に信じてしまって、全員で変な方向に突き進んでしまうこともあるように思います。

最初は小さな誤差に過ぎない間違いであっても、時間がたてばたつほどその間違いの度合いは大きく育って行って、やがて巻き込んだ全員、その周囲にいる人たちにも多大な迷惑をかけることにも繋がりかねません。

ペルソナを活用したマーケティングや、腰を据えた本格的なコンテンツマーケティングも、達成までが長くなる分、誤ちが侵入する可能性が高くなります。時間がかかる取り組みですし、「想像(力)」がどうしても介入してしまうスタイルなので、気がつかないうちに思い込みや間違いが入り込んでしまいます。

危ない、と思った時には取り返しのつかない状態になることもあるので、本当にその仮説やペルソナが正しいかどうか、常に半信半疑、正しい方向に進んでいるかどうかは慎重に検証する方が、自分にも周りにも市場にとってもいいやり方ではないでしょうか。

データの取り扱いも要注意

見たいデータを見るようになってしまいがち

データがあるから実証されているんだ、と短絡的に考えるのも気をつけた方がいいでしょう。特に、集団で一つの計画を追っている時のような、熱量を帯びがちな状況下では、判断や観測は慎重になった方がいいかと思います。自分たちの仮説や信念を盲信するあまり、都合のいいデータだけを取り上げてしまって、危険を示すデータを取りこぼすことになってしまいます。

「マグレの異常値」が、「狙って見出した自分たちの答え」になってしまうと、簡単には引き返せないというのもありがちな失敗じゃないでしょうか。大きな失敗に繋がってしまう前に、データは慎重に取り扱うようにしてください。

今回のように、「検証すべきシナリオ」や「確かめるべき仮説」を掲げていると、どうしても考え抜いた答えの方を大事にしてしまいがちで、それに沿う結果ばかりを追いかけやすい取り組みだとも思うので、仮説は飽くまでも仮説に過ぎないこと、想像力の産物は思い込みでしかないことも忘れないようにしていただければと思います。

データも自分たち(の仮説)も過信しない

もしかしたらどこかで間違えているかも、ぐらいの態度でことを見守るぐらいが丁度いいでしょう。飽くまでも冷静に、いつでも客観的に、ことの成り行き、計画の進行を点検するようにしてください。盲信や根性論は絶対NG。慌てず焦らず、一つずつ着実に確かめながら、亀の歩みで前に進んでいきましょう。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2018.06.01

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