Vol.33 弱者の戦い方(アイディアの提案Ver.)

2019.09.20

新しいことをやろうとする人、自分ならではの考えを世間に問おうとする人、自分の考えを表現しようとする人は、誰でも彼でもチャレンジャー、弱者だろう。そういう人たちがいかに立ち回ればいいのか、そういう人たちといかに戦っていけばいいのかを、実証もできていないアイディアレベルでぶちまけてみる。

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「弱者」と「強者」を整理しよう

前提となる考え方も整理しておこう

本題に入っていく前に、何をもって「弱者」と考えているのか、それに対する「強者」はどういうものなのか、ついでに下敷きとしておきたい考えも先に整理しよう。

まずは、弱者。弱者は、「今の時点でチャレンジャーの立場であること」。社会的に強い立場も持っていない、切り札になるような強い味方、後見人もあまりいない。投入できるリソース、人材や資金、情報をはじめとする資材も決して豊富ではなく、すごい実績や知名度、認知度も不十分。勝ちパターンはあまり多くなく、得意なこと、強みも決して多様性は持っていない。ただ、強者に勝る一点、誰にも負けない強みが一切ないということではない。状況が限定されて、前後のシチュエーションが上手くハマればどんな強者にでも太刀打ちできる、きちんとした実力を備えている人を想定している。

弱者に対する強者は、「今の時点で圧倒的な力を持っている先人、チャンピオン」。社会的にも政治的にも経済的にも、弱者には到底太刀打ちできない力、リソースを潤沢に蓄えている相手を想定している。すでに支配者層の一角を成していたり、一時代を築いている巨大なブランドだったり、メディアや団体権力とのコネクションを持っていたり、凄まじい認知度、幅広い強みを持っている人、企業を想定している。

独自の考えを展開する前に、前提となる考え方、下敷きとなっている考えも整理すると、まずは『孫子』。それからクラウゼヴィッツの『戦争論』。ランチェスター戦略と、浜口隆則氏の『戦わない経営』(かんき出版)。弱者の戦略、いかに戦わないか、いかに戦いを省くかは起点になっている。

単語を整理したところで、今回のポイントを3つ上げておこう。ここでのポイントは

  • 目をつけられない、潰されない
  • 勝ちパターンを譲らない、そこでしか勝負しない
  • 勝ちたいポイントを絞る

3つのポイントを一つずつ、解説していこう。

1.目をつけられない、潰されない

勝負ができるタイミングまで、生き延びる、力を蓄える

弱者の立場、チャレンジャーの立場で最重要なのは、強者、競合相手に潰されないこと。力がつくまで、勝負ができる瞬間まで兎にも角にも生き延びること。そのためには、向こうから勝負を仕掛けられないこと、変に目立って「打たれる出る杭」にならないこと。

場合によっては、面従腹背。長いものに巻かれるつもりで、味方のふりをする。「いつかは」という想いも上手に隠して、一旦飲み込まれておく、勝ちたい相手の中に入り込んでおくというのも、手段かもしれない。

ここを結構間違えやすい。組織の外側に対しても、組織の内側に対しても、羨みの視線や嫉妬の目を向けられないように工夫する。角が立たない、因縁をつけられないように、とにかく粛々と、時には損を出しながら動くようにしよう。

強者以外に、行政や法律というのも気にしておこう。こちらサイドから目をつけられても、潰される。変に足元を救われないように、インチキをしない。どれだけめんどくさくても、どれだけコストがかかりがちであっても、真正面から正攻法で前に進んでいく、足元の意思を積み上げて行くようにしよう。

色んな経路で物資や人材、情報が得られるようにネットワークを張り巡らせる。情報産業、メディアも的に回さないような根回しも、しっかりしておいた方が無難だろう。そうやって、まずは守りを固める。攻めさせる口実を作らない、持たせない。気がついたら、打ちたくても打てない杭になっている。そういう状態を目指そう。脅威であると見せないこと、ギリギリまで水面下で、味方のふりをしながら力をつけるようにしよう。

また、勝った後、戦いを起こした後に、リベンジをさせない。戦いの後に隙を突かれてもビクともしない、やられないんだということも、しっかり匂わせる状態にしておこう。勝負の後の平定、いかに和平交渉するか、いかに味方に引き入れていくか、いかに禍根を残さないかも工夫しておきたいところ。

2.勝ちパターンを譲らない、そこでしか勝負しない

相手の土俵に絶対乗らない。自分の土俵に引きずり込む

「プラットフォームとの付き合い方」などでも書いたように、兎にも角にも、自分たちの強み、得意なことは最大限にできる状態を見つけておく、保っておく。強い人たちが優位になるような状況、土俵に自ら入っていかない。自分たちの力を減退させるようなトラップ、罠に自らハマっていかない。

「弱者の戦略」でいう、「選択と集中」だ。そもそも投入できるリソースが多くないのだから、とことん減らさずに、全てを一点に注げるように無駄を省く。得られるものが最も大きいところ、自分たちの強みが最も活きるところでのみアウトプットできるよう、前後の状況、シチュエーションもとことん絞り込もう。

力を蓄えていることを悟らせないためにも、強い力が出る状況、強者を上回る瞬間の組み合わせも、分散してさせておく。その時にならないと、強烈な強みが発揮できるということ、凄まじい力を有していることが分からないように、うま〜く撹乱しておこう。

そして、相手の土俵、戦略に絶対乗らない。単純な戦いでは振り回されてふりな状況に陥ることが予測されるので、相手のペースにも乗らない、相手のペースを乱して、自分たちのワガママ、強引さで勝ちに引きずり込めるようにしておこう。

3.勝ちたいポイントを絞る

その日、その時まで、負けても気にしない。気に病まない

チャレンジャーになりがちな方々は、どうしても血気盛んというか、負けず嫌いな人がいる。でも、「どうでもいい勝負」に打って出てしまうのも、どうでもいい勝負で表情を変えるのも、弱者の戦い方としてはオススメできない。

兎にも角にも、戦わない。勝ちたい気持ちはわかるけど、「絶対負けない状態」が見えてくるまで、勝とうとしない。どうでもいい勝負で勝ってみたところで、リーダーの自己満足にしかならない。勝負の後の隙を突かれ、あるいは露呈した実力を元に強者、競合他社から徹底的に潰される可能性もある。

どんな瞬間でも、どんな相手に対しても、「いつでも勝ちたい」という勝ちたい気持ちは、生き残るという観点からは明らかなマイナス。一世一代の大勝負まで、どれだけプライドが傷ついたとしても辛酸を舐め続けよう。とことん雌伏の時を過ごすようにしよう。そういう腹のくくり方をした方が、最終的な勝率は高まるのではないだろうか。

3つのポイントを踏まえた上で、自分たちの戦略を見極める

自分たちならではの戦い方、自分たちだけの勝ち方を探る、守る

「かつての弱者」が上手くいった方法も、時代が変われば「普遍的な勝利の方程式」になりがち。自分たちに合ったやり方がどうか、自分たちにしかできない手法かどうかも考えないまま、それを適用してしまうと、対策も研究され尽くしているから、狙いも何もかもばれやすくなる。

兎にも角にも「奇策で行け」とは言わない。「兵は詭道なり」だけを狙えとも言わない。自分たちに合った戦略、自分たちにしかできない、「意外な隙をついた戦略」というのをしっかり握っておく、それを見定めて守るようにしたほうがいい、ということ。

チャレンジャーの強みは、「前例踏襲」じゃなくてもいいこと。強者、競合相手を研究し尽くした上で、「変化」の一手を貫ける。だから、シンプルな強さで勝つことも目指しつつ、変化の一手、変態の一手で上回れる、他社を圧倒できる戦略、戦術も見つけておく、訓練しておこう。

「当たり前」、「みんながやっている」に気をつけよう

強者が密かに仕掛けている罠、弱体化トラップにご用心

現時点でのチャンピオン、チャレンジャーの中でも強い立場に行きつつある人たちは、陰に日向に手を組んで、下から這い上がってくる「杭」に力を与えないよう、いくらでも弱体化させて叩けるように、様々な罠を仕掛けている。

時に行政に、時にメディアに、時に正面対決で、色んな圧力、集中の阻害を展開してくる。ここで守りが固まっていない、突っ込まれる隙がそのままであれば、あっという間に弱点を突かれて潰されるから、突かれたら困る穴はしっかり塞ぐ。突かれてもいいトラップは、こちらから積極的に仕掛けておく、というのもいいかもしれない。見栄えのいいダミーの罠、やられたように見せる芝居というのも一興だろう。

向こうの仕掛けに付き合わない、相手のジャブ的な攻撃、揺さぶりに一々反応しない。向こうの思った通りの反応を示しさえしなければ、時間とともに相手が疲弊していく。こちらはこちらで、関係が悪くならない程度にいなしつつ、やるべきことをやっておけば十分だろう。

兎にも角にも、自分が為すべきことをやる。相手や世間の都合や事情に振り回されない。自分のことに集中して、仕掛ける時は勝つまでやめない。勝つためには、戦略だけじゃなく、戦術と兵站、ペンでの戦いも考えておく。戦いの歴史、権謀術数の歴史、情報工作の歴史も、しっかり学んで、自分たちの生き方、戦い方へ生かしましょう。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2019.09.20

2019.09.20

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