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基本的には破壊と創造。痛みを伴う回復が必要だと思ってます
一つ前のブログの通り、基本的には非常に歪んだ原点、視座を持っていることが前提のお話。
今、日本の経済だけでなく先進国の経済はおかしいことになっていると、僕は思ってます。経済問題に留まらず、軍事や生命といった問題も含めて、崩壊が始まっていると考えています。
エマニュエル・トッドが、『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』で指摘したように、ドイツの裏には中国があり、すでにドイツはVWや難民の件で崩壊しかかっていることが明らかで、ギリシャのデフォルト危機やフランスのオランド大統領の体たらくもあり、EUはかなりの危険水域にある。
また、『武器ビジネス 上: マネーと戦争の「最前線」』(アンドルー ファインスタイン著)では、世界で2番目に古い商売のインチキ度合い、中東とアメリカのパワーバランスの変化も描かれている。
『地方消滅』(増田 寛也著)や、『資本主義という病: ピケティに欠けている株式会社という視点』(奥村 宏著)などでも指摘されているように、日本の経済のゆがみ方やそこから脱出しない理由とが、『貧乏人の経済学 – もういちど貧困問題を根っこから考える』(アビジット・V・バナジー、エスター・デュフロ著)にも通じているように思えてくる。
目先のことにとらわれて本質を見極められていないのも、経済が上向いていかないのも、原因は似ているのではないかと。
そう考えるに至った、その他の参考書籍(一部)
- 『なぜ正直者は得をするのか―「損」と「得」のジレンマ』(藤井 聡著)
- 『超入門 資本論』(木暮 太一著)
- 『メンバーの才能を開花させる技法』(リズ・ワイズマン他の共著)
- 『君主論』(ニッコロ マキアヴェッリ著)
- 『ぼくらの祖国』(青山繁晴著)
- 『壊れた地球儀の直し方』(青山繁晴著)
- 『悪の出世学 ヒトラー・スターリン・毛沢東』(中川 右介著)
- 『仕事に効く 教養としての「世界史」』(出口 治明著)
- 『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』(ジム・コリンズ著)
- 『ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則』(ジム・コリンズ著)
- 『破壊する創造者――ウイルスがヒトを進化させた』(フランク・ライアン著)
- 『中空構造日本の深層』(河合隼雄著)
- 『ホモ・ルーデンス』(ヨハン・ホイジンガ著)
- 『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』(大塚英樹著)
- 『No.2理論: 最も大切な成功法則』(西田文郎著)
今必要なのは、No.2として組織を存続させる人材であると同時に、「自分より優秀な人に働いてもらっても大丈夫」とトップを変革していくカウンセラーのようなコンサルタントではないか。そういう風に考えるようになりました。
自分の居場所を脅かされるのではないかと、表に出さない心のゆがみを抱えている人は平気でズルをしたり、前段をひっくり返したり、ビジネス上の困ったちゃんになると同時に、取引先に無理をさせる約束破りや掟破りも引き起こし気味ではないかと。
せっかく作った会社が大きくならないのも、経済活動が活発にならないのも、生産性を向上させられないのも、すべては家族の病、経済の病に紐付いていて、それがウロボロスの輪のようにお互いに食い合っているから、「貧乏人の経済」から抜け出せなくなっている。
富裕層と低所得層が固定化された高齢社会をなんとかしなきゃいけない
エントロピー増大の法則を持ち出すまでもなく、活発的に動くものや躍動的な社会というのは、若くて熱さがあるのが原則。それが、日本ではすっかり熱意も覚めた老齢人口の方が多く、資産もお金も固まったまま流動的になることもない。
これで、変革が起こるのか。まず起きない。では、どうすればいいだろうかとヒントを求めたのが、SF小説『幼年期の終り』(アーサー・C・クラーク著)でした。
世代間の断絶が起きるほどの「進化」はすでに起き始めていて、大きな破壊と創造とを行わねばならないのではないかと。
トリクルダウンは起こらない。トリクルダウン、社会構造の変革を日本で成し遂げた直近の例は、「明治維新」。
今までの強者、年長者に向かって、死や権限、財源の移譲を強引に推し進めなければ明治維新はなせなかった。
ただし、明治維新を成した後、一部の勝者だけですべてを決めたのが今の日本の誤りではないだろうかと。
今一度、明治維新のようなことを、世界に目を向ければ産業革命や世界大戦レベルの破壊や変革を、富裕層も本当は求めている。
大きくひっくり返すような大洪水がやがて起きる、あるいは起こすから早めにみなさんと手と手を取り合って生き残る方に回っておきたい、というのが仮面ライターの現在の考え方です。
経済だけでも、心だけでもダメで。
両方を再生してよりよい社会をもたらすために、作るだけでなく破壊や外科的な措置も取りましょう。
手を汚すような誰もやりたくないことを、自ら進んで担いましょうというのが、仮面ライターの覚悟でありやりたいことの根っこになります。