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消費者は「凄く良いもの」を待っている
どんな商品、サービスを作ればお客様に響くのか。いろんな答えがあって、いろんな手法が取れると思いますが、個人的に間違いないと思う唯一の道は、「真っ当で凄く良いもの」を作ることだと思っています。いうなれば、「直球ど真ん中」で興奮させてくれるような力強さとか、圧倒的な美しさ、丹念に磨き上げられた技術や技の粋といったものさえ目指しておけば、まず間違いはないという感覚があります。
「良いものを作れば売れる」時代ではなくなってきているような言い方もされますが、「圧倒的に良いもの」とか「桁違いに良いもの」というものは、広告や広報を無理にかけなくても、きちんと評価されて、口コミの波及なんかで大ヒットする、売れ続けるというのが最近の傾向のように思います。
変な迎合も、小手先のテクニックも魅せ方もいらない
「こうやれば受けるだろうな」という商品やサービスを、無理に作る必要はないと思います。投じるリソースに余裕があるのなら別ですが、一点突破しなければならない弱者の戦略を取られるのなら、一点豪華主義を貫くべきでしょう。
余計なことは一切しなくて良いです。余計な心配もしなくて良いですから、血の滲むような努力、これ以上は無理だという鍛錬を必死に積み重ねてください。己の魂を刻み込むような商品、サービスを追及してください。一朝一夕では真似しようにも真似できないものを生み出してください。それさえあれば、あとは勝手に売れていきます。
むしろ、本質とは無関係なところにリソースを割き過ぎてしまうと、商品やサービスのライフサイクルは途端に短くなり、どんどん忘れられていきます。最大瞬間風速ではどれだけヒットしたとしても、本質を追及したものとそうでないものとでは生き残る力が違ってきます。
絶対的な価値とは違うところに力を割くのがお好きなのであれば、止めるつもりはありませんが、そういった商品、サービスを強引に売ろうとすれば、広報や広告に混じるウソも増えてしまうので、個人的にはオススメはできません。
狭いコミュニティの外に出るレベルの骨太を目指してください
閉じたコミュニティや、内輪受けで終わるレベルのサービスや商品では、どれだけ販管費をかけてもほとんど売れません。売れても長続きしません。きちんと伝統や毎日の鍛錬に基づいた、とてつもない商品でなければ、今後しばらくは売れないだろうというのがだんだん明らかになってきています。
最近のスタートアップやIT界隈で気になるのは、そういった「仲良しこよし」の匂いがすること。その瞬間さえ受ければ良いのならそれで構いませんが、未来へ生き残って行く企業や商品を生み出しつつ、経験値やリソースも無駄なく残していくのなら、絶対的に価値のあるものへ注力して、消費者の生活を変えるぐらいのインパクトを与えなければならないというのが、個人的な考え方です。
それさえしていれば、他のものは全てついてきます。骨太で魂こもった商品を作るために、全神経を注いでください。細部の細部までこだわり抜いてください。中途半端に妥協しないでください。とことん鍛え上げてください。美しさが宿るまで。
商品やサービスそのものに十分な力や魅力があって、それを体験した人はただでさえ口コミをしたくなるようなものさえ作ることができれば、大衆迎合をする必要もなく必ず売れていきます。そういったレベルの商品があるからこそ、広報や広告が無理なく、無駄なく効いてくれるという環境さえ作ることができます。
売れるかどうかを考えるより、まず「やるべきことをきちんとやっているか」。「自分たちのサービスや商品は、きちんと極められているのか」を先に考えていただければ幸いです。それができるのはお客様しかいません。その先を考えるのを、我々に託していただけるように、私も努力を積み重ねていければと思います。
雄々しく美しく流麗に。細部まで行き届いた商品、サービス。インパクトと存在感のあるプロダクトを、皆さんに周知する仕事をさせていただければというのは、個人的な願望でしょうか……。