「世界」も大きな複雑系に変わりつつある

2016.10.19

物凄く新しい可能性を秘めた時代がやってきている。大きく崩壊しそうな可能性があるからこそ、大きな果実を拾うチャンスもある。そういう「新世界秩序」について、考えをまとめてみました。

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「世界秩序」は新たな局面を迎えているらしい

最近、よく見かける「地政学」関連の書籍を、『マハン会場権力論集』(麻田貞雄編・訳 講談社学術文庫)から読んでみる。19世紀から20世紀、そして最近の日米、あるいは中国の動きも含めると、「300人委員会」あたりが丁寧に積み上げてきたっぽい、「秩序」が徐々に変わり始めている気がしてくる。

先般の参議院議員選挙で国会議員になられた、青山繁晴氏の著書『壊れた地球儀の直し方』(扶桑社新書)も材料にしてみると、どうもこれまでの「戦勝国」と言われた国々で、今までとは違う異常な現象も起きているようにも思える。そして、そういうタイミングで、中身は読んでいないものの、陰謀論的には怪しい位置にいるキッシンジャー氏が『国際秩序』(日本経済新聞出版社)という書籍を出している。

BRICsと呼ばれた新興国も、インドを除けば成長に陰りが見える。経済的な部分も、今までのままでは「成長の限界」をなんともしようがない。そんな状況で、金融に関しては新しい通貨まで登場しつつある。

列強各国や武器ビジネス、あるいは金融業の裏にいる支配者層の思惑がだんだん外れてきているのではないか、というのは半ばトンデモな個人的な意見。

民主主義が複雑系の始まり?

これまでの封建主義な政治経済の状況から、民主主義的なものに主導権が変化してきた。おまけに、「情報」という部分も、特定の層だけが文字を握っていた時代から始まり、「出版」や「マスコミ」という操作力を経て、「インターネット」というところまできた。

その結果、「ヒト・モノ・カネ・情報」が、トップダウンの矢印だけで自由に動かせる時代ではなくなってきた。ここが複雑な動きを見せるボトムアップの矢印も加わり、両者の間でバランスを取るような状態。まさに、「開放系」。外からの力も加わる「複雑系」の状態がそこに現れつつある。

こうなってくると、「未来は予測できる」と「操作」をしたかった支配者層の以降は、完全には行き届かなくなる。世の中を動かす物理現象が、「不確定性原理」に基づき「予測しきれない」ということが明らかになった時代。また、身体そのものが「一つの生態系」を作っていることが明らかになってきた時代。国際秩序も、今まで通りのやり方から、操作と予測を手放した状態でのせめぎ合いに突入していくのではないだろうか。

それでも、主役になった方がいい

今後も、主要な国家はアメリカ、イギリス、ドイツ、ロシア、中国、そして日本。そこにアジアが数カ国加わるぐらいで、実質的にはアメリカと中国とのやり合いを見ながら、イスラム圏やロシアがちょっかいをかけてくる構図は変わらないだろう。

そんな中、アメリカと中国、ドイツ、ロシアに関しては政治や経済の面で大きなパワーダウンが見え隠れしている。緊縮財政や国民的な要素もあるものの、堅調なのは日本ぐらいとも言える。(イギリスの裏側がどうなのかまでは、よく分からない)

史上最悪とも言えるアメリカ大統領選挙の結果もあるものの、今まで通りに日本がアメリカの陰に隠れる位置付けのままでは、複雑系になり始めた国際秩序を新たな方向に向かわせることはできなくなるだろう。そうすると、今までは独立を貫いてきた日本だって、何かの拍子に国家が奪われる可能性だってありうる訳だ。

この状況を、驚異と見るか機会と見るか。個人的には後者と見て、自由を選ぶために相応の責任を取るような国にしていかなくては、と思っている。前代未聞の事態。前にも後ろにも参考になる事例はないし、リスクオンリーではあるけれども、それはいつの時代も同じこと。今こそ、日本がリーダーシップを発揮するような状態を作らなくてはいけないと、強く思っている。

何が起こるかわからない、何が起こっても不思議ではないのが複雑系。「今までのまま」を考えすぎることなく、自信たっぷりに「俺が主役だ」と名乗りを上げてみてもいいと思うのだけれども、いかがだろうか?

今回の主な参考書籍

  • 『マハン海上権力論集』(麻田貞雄編・訳 講談社学術文庫)
  • 『世界史で学べ! 地政学』(茂木 誠著 祥伝社)
  • 『世界のニュースがわかる! 図解地政学入門』(高橋洋一著 あさ出版)
  • 『世界史の極意』(佐藤 優著 NHK出版新書)

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2016.10.19

2016.10.19

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