仮面ライターと言いながら、変身するのは自分以外かも

2017.05.17

自分の提供するモノの本質を見極めていくと、なんとなく見えてきた「変身」というキーワード。それも自分ではなく周りを変えていくというイメージについて、書いてみる。

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自分は変わらずに相手を変える

なんの変哲もない要素だろうけど、「変わらない」とか「ブレない」という要素がある。自分を譲る領域は多いだろうに、芯の部分は絶対に変化させない妙な慎重さを有している。また、人の話も聞かないとよく言われる。融通が利かないつもりはないし、相談を聞かないようではそもそも今のスタイルは取れないし、素直に聞く耳は持っているつもりではある。ただ、「ノリが悪い」と言われる程度には、外からでは行動を変えられない部分も持っている。

これは、単なるコミュニケーションでも、仕事の場面でも変わらず、ポリシーを曲げられずに喧嘩することも過去に数回発生している。性格というか、性分のせいで味わわずに済んだ失敗もたくさんある。

それで治るようなら良かったのだけれども、多分この性質は一生変わらない。だから、他者と交流したとしても、自分自身は大きくは変わらない。相手や相手の話に合わせて受け止める調整はできたとしても、それが関の山。じっくり話を受け止めることに徹しつつ、時々質問を織り交ぜながら会話をしていく。自分は動かずに相手の話を聞いているだけなのに、相手がだんだん元気になっていったり、少しずつ変わっていったりする。

これは、アウトプットによる「情報の整理」や「情報の代謝」によるところが大きいのだろう。頭の中で暗算するより、紙に書いて筆算する方が想像力が働いて計算しやすいように、自分自身の話していることを整理する受け手がいることで、自分の考えを外に出していける。それをインプットして、中の考えがどんどん変わっていく。

ブレずに、変わらずに受け止めるからこそ、相手を変えていける。そしてその過程で、相手は内側からエネルギーを取り出していける。自覚なく、こちらからアイディアやエネルギーを提供していることもあるのだろうけど、そういうやり取りを繰り返して、相手はどんどん変わっていってくれる。

自分自身の痕跡も受け渡しながら、相手を変えていく

まるで、哺乳類の進化に貢献してきたウイルスのようだ。外部から侵入し、宿主の遺伝子構造に入り込んで自分を複製させる。その分、宿主を生存競争の上で優位に働くようにサポートしていく。優位になった身体を共有して、お互いに未来まで反映していく。そして、時間がたてばたつほど、「元は別の生き物だった」という痕跡が消えていく。

自分自身がやりたいことも、だいたい似ている。自分が持って行きたい理想は持っているし、相手の事情や相手組織の文化が存在しているとはいえ、元は完全に別の存在。お互いのルールや優先順位をやり取りし、お互いのことを理解し合いながら新しい状態を作っていく。

最初は、ウイルスと同じように拒否反応が出ることもある。一時的な変化が出て、変な反応を起こすこともある。そこで一時的な効果が出たと見られて切り捨てられてしまうと、その後は目も当てられない状態になっていることもしばしば。関わった相手が「新しい考え方」や「仮面ライター流の思想や理想」を飲み込み切らずに実行してしまうことが、その要因だろう。

仮面ライターが関わって、表面的に変わった部分だけを追いかけても上手くはいかない。そこら辺にあるものとよく似ているように見せて、根元はかなり違う。職人的な判断が要求されるテクニックも混ざっていたりするから、完全に浸透しきるまで関わらせてもらわないと、お互いにメリットは得られない。

また、自分自身の利点を生かすために、第三者を求めているというのもウイルスと似た点だろう。宿った相手を生かすこと、関わった相手をより優位に振る舞えるよう変化させること。その上で、自分の生存確率を高めていく。そういう意味では、関わる相手を殺すようなことは絶対にしない。少なくとも、手を取り合う相手に対しては運命共同体を貫く方針だ。そこに、「自分を守る」という意識は持ち出せない。

手を組んだ相手を生かすためなら、自分の領域がどこからどこまでなんていう線引きも、あんまりしたくない。一心同体になったからには、全力で生き延びることを考える。相手がどう思うかは分からないけれども、宿主が生き残るかどうかが自分の生命線だから。相手の頭脳だけが生き残っても意味ないし、相手の手足だけが元気でもしょうがない。相手の組織全体が関わる前より有効に動くように動いていくことが、仮面ライターの大事な働きだと思っている。

ただし、取り組むのは基本的に「情報の整理」

相手が個人であれば、頭の中と頭の外との情報をきちんと整理する。情報の発信の仕方もさることながら、「本当の答えがそれであっているかどうか」も注意深く整理していく。もし、「本当の答えではない」と判断すれば、深堀ができるように情報の代謝を促していく。

相手が組織であれば、トップの頭の中と現場の手足へ同じ情報が行き渡るように整理する。どんな考えを持っていたかの深堀もしてもらうし、現場への伝達も整理していく。

そして、どちらの場合も、もっと対外的な情報発信や受け止め方も整理していく。そうやって、ブレずに受け止めながら、少しずつ「本来の自分らしさ」や「創業時の想いや理念」を思い出してもらう。あるいは、より一層深堀、昇華してもらう。明確になった「想い」を、自分の内側やトップの頭の中だけでなく、相手の全身や組織の全体に行き渡らせる。

何を考えているか、何を感じているか。その意識を統一していけば、行動するときに迷いがなくなる。行動へのブレーキが少なくなる。行動が変われば、組織も、ビジネスも着実に変えていける。そういう変化を促せる存在になりたいと考えている。

そこを一人、あるいは組織の内部だけでやるのは大変なので、外側から関わってサポートしていく。自分勝手にやるのではなく、相手と二人三脚で相談しながら、あるいはWebサイトやSNSを使って対外的な反応を検証しながら。

色んなフィードバックも相手に返して、着実に少しずつ、無理なく「変身」してもらう。より強く、より「らしさ」が出た魅力的な経営者を増やして行きたいというのが、仮面ライターのささやかな想いだ。

執筆者プロフィール

長谷川雄治(はせがわ・ゆうじ)

物書きな作れるWebコンサルタント。
HTML/CSSのマークアップやWordPressのカスタマイズ案件を経験し、サービス構築やブランディング、サイト設計や戦略プランニング、各種原稿、書類作成まで担う。
独自色の強いコンテンツマーケティングの人という立ち位置も見出だしつつあり、不足しているものを補うべく、日々実践中。

2017.05.17

2017.05.17

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